自分の体の声に耳を傾けていますか?
ーあれ?なんかいつもと違うな…とおもったら。
<自分自身の命を守る>
毎日、自分の身体の調子を把握していますか?
毎日、一緒に住んでいる方の表情や動きを
見てあげてますか?
「なんか、いつもと違うなぁ…」と思ったら、
必ず病院を受診してください(勧めてください)
「きっと、大したことないから様子を見よう」
ではなく、
「大したことないと分かれば安心するから行ってみよう」
と、思うようにしてください。
どうか、ご自身の命は、ご自身で守ってください。
ーいきなり、何?内容重くない?
<重いと想い>
ほんと、いきなり重い話ですよね。苦笑
私の母は、腰が痛いとクリニックにお世話になっていました。
リハビリやシップ、痛み止めを2カ月以上も続けても
一向に良くなりませんでした。
そこで、疑いをもって別のクリニックへ早めに連れて行けば、手遅れになることはなかったと、母の十七回忌が終わった今でも自分を責めています。
食べなくても太る。
断食などもしたりしてたのに、体重が増えると言っていた。
それは、腹膜播種というものが進行して、お腹に腹水がたまりだしていたのでした。
*腹膜播種とは
胃や腸などの臓器とお腹の壁の内側を覆っている薄い膜を腹膜といい、癌の腹膜への転移を腹膜播種といいます。癌細胞が種が播かれたようにお腹の中に散らばることから付いた名称です。
https://www.fukumakuhashu.jp/peritonealmetastasis.html
もうこんな後悔はしたくない。
私は、私の大切な患者さんにそんな思いをさせたくない。
という思いで毎日を過ごしています。
<絶対はない!>
医師の中にも、あからさまに、「こんな症状で来るなよ」という態度の医師もいます。
でも、そこには、「絶対」はないと思うのです。
何でもないならそれが一番と思いませんか?
私はこの考えを変えることはしません。
患者さんには時間とお金を使わせてしまうけど。
安心をかってほしいと思っています。
いまだに、肩が痛いといってレントゲンだけ撮って
何でもないという医師もいます。
触って、筋肉がやせてないか、ちゃんと曲げられたり、引っかかる場所はないか、そんなことさえしてくれない。
本当にそれでいいのでしょうか。
<その痛み、本当に大丈夫ですか?>
昨夏、ある一人の患者さん(Aさん)と出会いました。
8月27日、Aさんは、「1年前から左の肩(肩甲骨)から背中にかけて違和感と時々痛みがある」と本指圧院へ来店されました。
はじめの問診では、
●高尿酸で月1回の病院(H病院)を受診している
…薬服用中
●胸椎変形があると指摘された(某整体院にて)
●左下肢静脈瘤あり
ーといったことがわかりました。
私は、問診後も、会話をしながら、全身を指圧していきました。
そこで得られた情報は、
●最近、血圧が高くなっている
●動脈硬化がある
●過度なストレスがある
●今まで肩がこることがあまりなかった
●6月に、小走りしたら左胸の辺りに痛みが走り、
7月のH病院受診日に医師(O先生)へ聞いてみると、「冠動脈に問題があるかもしれないね。必要であれば、大きな病院へ紹介状を書くよ」と言われたが、症状は時々だし、大したことないと思っているため、特に紹介状を書いてもらっていない。
という、大変重要な内容でした。
全身の状態からは、
●頸部・肩部の凝り
●背部の異常な張り
●足の冷え
●足のむくみ
を感じました。
私は、
●高血圧
●動脈硬化
●ストレス
●高尿酸血症
●胸痛
●左肩・胸骨の違和感
●足の冷え・むくみ
●下肢静脈瘤
といった症状からも、
病院で検査してもらった方がよいと思いました。
<すぐに、病院へ行って!>
そこで、Aさんへ、
「明日にでも紹介状を書いてもらって病院へ行ってください」と強くお願いをしました。
Aさんは、「症状がないので、次の受診日が9月末だからその時にでも言って書いてもらいます」とおっしゃったのですが、
私は少し胸騒ぎがして、しつこく、近いうちに受診するよう懇願しました。
ここからは、Aさんから伺った報告をもとに時系列でお知らせいたします。
9月30日 紹介状をもってS病院を受診
…精密検査を勧められる
10月26日 検査(心電図、造影剤CT検査、エコーなど)
11月18日 検査結果
…冠動脈血管の形状と動脈硬化の診断がされる。
さらに詳しい検査(FFRct)を勧められる。
※FFRct検査…カテーテル検査のような痛みを伴う検査を行うことなく冠動脈の危険度を調べることができるもの
12月23日 病院から連絡
…早急に来てほしいとのこと。
(どうやら、冠動脈の閉塞具合が思ったより悪く、薬の処方(応急処置)をしたいということだった。なんと、3本ある冠動脈の2本の血流が落ちているという)
…左冠動脈の回旋枝と左前下行枝の根元が石灰化しているとのこと。
12月25日 病院を受診
…26日から検査入院となる。
12月26日 検査入院
…血流量が冠動脈の2本が最低値をきっていたとのこと。
12月27日 カテーテルを使った造影剤検査→緊急手術へ。
…90%の閉塞で、造影剤が効かないため緊急オペ。
…石灰化した内側をドリルで削ったとのこと。
…カテーテルを入れた途端、閉塞が99%となり危険状態。
…家族が呼ばれる
…28日退院予定が延長となる。
12月28日 超音波検査と昨日の経過説明
…検査中に血流が下がりすぎて、ACS(心筋梗塞)を起こしたとのこと。
…分岐のところのため、ステントを入れるのが難しいため、プラークをドリルで削って応急処置をしたとのこと。
12月29日 退院
…帰宅後、息子さんから聞かされた言葉は、「F先生は、年を越せなかったかもしれなかったと言っていたよ」という、耳を疑う話だったという。
*12月27日の術後、背中の痛みはなくなったものの、胸椎の横(左)の痛みがまた発症、首周りの筋も硬くなっているとのこと。
まだまだ経過観察中とのことですが、一命を取り留めることができたのです。
そのまま放置していたと思うと、救えた命も救えなかった可能性が大きかったと思います。
<Aさんの行動が奇跡をおこす>
Aさん本人も、
「数々の軌跡と偶然が重なって命が救われた」と
おっしゃっていました。
H病院のO先生は、高尿酸血症でお世話になっているようでしたが、循環器の専門医だったこと。
そこで一つの軌跡がおこり、そして、私から執拗なメッセージと、S病院の最新機器と迅速な対応。
どれがかけてもこの結果は生まれなかったかもしれません。
しかし、Aさんが行動しなければ何も始まりませんでした。
Aさんは、自分の命を自分で守ったのです。
<お願い>
今回皆さんにお伝えしたいことは、
●毎年、検診(健診)を是非受けてください。
●いつもと何か違うな(前兆)と思ったら、そのままにしないでください。
●身近な医療の専門家に相談してください。
●命を守る行動をしてください。
です。
<心筋梗塞予防>
●適度な運動を行う
●乱れた食生活を避ける
●過度な飲酒を避ける
●喫煙習慣がある場合は禁煙する
●持病(特に高血圧症、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症)の薬を必ず飲む
●適度なストレス発散を心がける
●寒暖差に気を付ける
ーなど
<心筋梗塞になりやすいのは?>
●心筋梗塞になったことがある人
●心臓病や血管の病気を持っている人
●喫煙者
●糖尿病の人
●高血圧の人
●悪玉コレステロールが高い人(脂質異常症)
●腎臓が悪い人
●ストレスが多い人
●高尿酸血症の人
ーなど。
<春が待ち遠しい>
春に向かっているのは確かですが、時折、厳しい寒さがやってきます。
是非、寒暖差にきをつけて、寒いけど、しっかり水分補給もしてくださいね。
(余談…面白い記事)
ー面白い記事をみつけました
【日本放送NEWSONLINE】
TOP >ライフ>心筋梗塞になりやすい人の特徴
……5つの危ない行動パターンを医師が解説
飯田浩司アナウンサー)
心筋梗塞など、
血管の病気のリスクが高い方というのはいらっしゃるのでしょうか?
森田)今回は、こういった方には注意していただきたいという、世界のさまざまな研究結果をお話しします。
高血圧は、心筋梗塞や脳卒中などの血管事故の原因になりますので、ぜひとも参考にしていただきたいと思います。
皆さんもご存知のように、太り過ぎ、塩分の摂り過ぎ、お酒の飲み過ぎ、タバコ、精神的ストレスなどは、高血圧や血管事故につながります。
もう1つ重要なことは、アメリカのフリードマンというお医者さんが、3000人余りの方々を対象に研究したところ、ある行動パターンによって高血圧などのリスクが高まることが判明したのです。いまから、5つの危ない行動パターンを挙げます。
【1】早口でおしゃべり
【2】せっかち
【3】周囲の評価を求める
【4】食事のスピードが速い
【5】一度に多くのことをしようとする
森田)以上の行動パターンに多く当てはまるという方は、いつも交感神経が高ぶっていると考えられるので、心筋梗塞を発症するリスクが2~3倍高いと報告されています。
性格はなかなか治すことができないのですが、こちらは行動パターンですので、ある程度治すことができます。
フリードマン氏は、こちらに該当する行動パターンの方々にカウンセリングを行い、それによって実際に心筋梗塞の発症を抑えられたことも確認されているのです。
ですので、少々早口だと思ったら静かにゆっくり話すよう心がけてみたり、周囲に評価を求め過ぎていると感じたら、マイペースに行動してみる。
また、テレビを見ながらパソコンを操作するなど、一度に多くのことをしている方は、1つの行動に集中するよう気をつけてみたりするのも大事だと思います。
森田)もう1つ、出来の悪い上司を持つと心筋梗塞になりやすい、という研究結果があります。スウェーデンの3000人余りを対象とした研究では、上司のリーダーシップ能力を最も低く評価した従業員は、心筋梗塞などの深刻な心臓病になるリスクが、約25%も高かったのです。
すなわち、出来の悪い上司を持った方は心筋梗塞になりやすいということです。
この研究によると、4年以上出来の悪い上司の下で仕事をしていると、リスクは64%に増加するそうです。逆に、リーダーシップ能力の高い、よい上司の下で働いている場合は、年を追うごとにリスクが減って行ったという結果が得られています。ストレスは体によくないのですが、上司を変えることは難しいですよね。ですので、上司の出来が悪いと思ったら、距離を置くことが大事です。そのいなし方によって、ストレスから解放されるのではないかと思います。
この記事を書いた人
野上 有子(のがみ ゆうこ)
昭和47年生まれ
宇都宮市立豊郷中央小学校・宇都宮市立豊郷中学校を経て、実家の八百屋を継ごうと宇都宮短期大学附属高等学校(情報商業科)へ入学。しかし、在学中に八百屋を閉めることとなり、医療・福祉系へ進路を変更。
卒業後は、栃木県医師会へ入社。26年間勤めた後、日本指圧専門学校へ進み、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得後、2020年6月に「指圧家のがちゃん」を開業。
現在に至る。
〇公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会員
〇一般社団法人 栃木県鍼灸マッサージ師会員
〇日本指圧専門学校同窓会員
※あん摩マッサージ指圧師免許